› 絣職人の徒然日記 › 2011年10月25日

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2011年10月25日

絣は作業着?

久留米絣のイメージは?と聞くと
「農作業着」「もんぺ」と言われる事が多いです。

って事で、「なぜ・なに久留米絣」第2回
「久留米絣は作業着?」です。



確かに久留米絣の「もんぺ」は有名です。
地元でもやっぱり「もんぺ」じゃないとダメって言われる方が多いです。

しかし・・・農作業するのに絣の柄が入ってる必要性は?ないですね。
同じ材質なら無地の生地で作った方が安くできます。実際、そういった商品も出回ってますが・・・
やはり「絣」のもんぺの方が売れます。

「絣のもんぺ」っていうのは、農家のおばちゃん達の
「作業着でもお洒落に」の気持ちの表れなんだと思います。
もちろん、それだけではなくて着心地の良さや丈夫さもあると思いますが。


江戸時代末期、庶民の贅沢禁止令の一環として絹や一部染料の使用を禁止されるなかで
限られた材料や染料でも「華やかな着物を着たい」という庶民の試行錯誤の中で生まれたの織物の1つが「久留米絣」なんです。
これは久留米に限った事では無いと思いますが。

当時「絣」は庶民のなかでは高級品だったんですね。
手間かけて作られた着物や布団は嫁入り道具の1つでした。
そんな絣は母から娘へ、孫へと受け継がれ
着物として着れなくなった物は作業着として仕立て直して・・・
今でいう「リフォーム」ってやつですね。


ちょっと長くなりましたが・・・

絣=作業着というのは昔の人たちの「物を大事にする・無駄にしない」という所からきたイメージなんだと思います。
  


Posted by トムトム at 14:18Comments(2)久留米絣